「巨星」逝く

 作曲家の小林亜星氏が、心不全のために5月30日に88歳で亡くなった事が昨日公開されました。作曲家として最近亡くなった方には、故服部克久氏、故筒美京平氏、故中村泰士氏等、自分世代ではよく聞いた「歌謡曲」や「J-POP」の作曲家の方もいらっしゃるんですが、小林亜星氏の場合は今でも流れるその数々のCMソングで、やはり一番身近な作曲家だなぁと感じます。

なんと言っても日立のCMソングである「この木なんの木(「日立の樹」)」は、一番耳に残っている曲ですよねぇ。実は、私はまだ言ったことは無いけれど、あの映像に出てくる「日立の木」は、結構交通不便な場所にあって行くのは大変なんだけれど、何故か日本人だけは観光地として訪れると現地で不思議がられる場所でしたねぇ。偶然なんだろうけど、この「この木なんの木」の作曲をした伊藤アキラ氏も、この5月に亡くなっているんですよねぇ。

さらに小林氏の場合、自分的には「寺内貫太郎一家」の印象が強い。最初の頃は、台詞もたどたどしくて何か浮いている印象があったけれど、それが何か役柄の「頑固オヤジ」っぽさに繋がっていて、それも人気のあった理由だったように感じますね。この番組には、例えば故樹木希林(当時の芸名は「悠木千帆」)さんがジュリー(沢田研二)のポスターに向かって「じゅぅりぃぃぃぃ~」ともだえるシーンとか、父親の寺内貫太郎(小林亜星)と息子の周平(西城秀樹)の食事時のケンカシーンとか、当時ドラマとしては結構斬新な演出というか構成だったと思います。

朝のニュースでは、過去の映像が流れていたんですが、3年前のインタビュー番組の映像や記事に掲載されている2年前の写真を見ると、体型こそ少しスリムになられたようですが、当時で85歳とは思えないくらいの見た目でお元気そうで、今回の心不全の前に自宅で転倒さえしなければ、まだまだ活躍されたんだろうなぁと思います。文字通り「巨星」だった小林亜星氏のご冥福をお祈りします。合掌。

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