日々の積み重ね

ネットの世界は奥深く、凄い資質を持った人の存在を何度も発見して感嘆するのですが、今回もそういう一人を見つけることが出来たと思える記事。「ハラオカヒサ」という方のnoteの記事なんですが、それ以外の記事に関しても、客観的かつ論理的な論考で、読んでいてストンと腑に落ちる情報だと思います。 

今回出会った記事は、昨年からのコロナ禍に発生した様々な関連事象・イベントをカレンダー形式にまとめたもので、時系列の推移を堪忍するには最適な情報。人の記憶なんて勝手なもので、昨日・一昨日くらいの記憶ならまだしも、一週間前、一月前の記憶などはあやふやになるか、その時その時で都合良く改編されていきます。自分のことですらそうなんだから、他人のこととか社会に関しての記憶なんて、「そうだったはず」と思いだしてもそれをちゃんとGoogleとかで再確認してみないと、実は全くの勘違いだったり、別のことと混同していた利なんて言うのは良く有る話。私も、仕事で何か問題が発生すると、過去の事例を蓄積したDBを検索して、その時と同じ問題なのか、見た目は同じでも原因は違うのか、解決策はどうするのか、そう言う調査というか確認作業が仕事でも大きな割合を占めるんですが、中々大変なんですよね。調べても、ちゃんと理解して確認しないと見当違いの方向に進んでしまうこともあるし。

改めてまとめられている昨年1月から先月までの推移を見てみると、確かに日本国内では何度かの「感染拡大」でてんやわんやしているけれど、理由は不明ながら国内の感染状況は世界の中で比べてみれば十分に少ない状態であり、その中でワクチンの確保と接種に関して言えば、厳しい状況の中まだ海のものとも山のものともつかぬ状態だったファイザーやモデルナ等のワクチンに賭けて(bet)、結果的に当たりを掴んだと言って良いのでは。さらに言えば、海外治験の結果を受けて今年初めから接種する事も可能だったけれど、国内治験まで実施してスタートは遅れたけれど、今では一日に100万回以上の接種が実現されていて、正直第四コーナーを回り始めたと言っても良いのでは。正直なところ、もう少しこの結果が早ければ、来週からの東京オリンピックも違う形で開催できたと思うと残念なんですが、それはワクチン接種の遅れというよりは、責任者がリスクを取ることを恐れたというか、逃げたという理由だから、それはまた別の理由だから仕方ない。そういう部分に対しての不満や疑問はあるものの、でもコロナ対策、ワクチン接種に関しては、ほぼ満点と言っても良いくらいだと思う半面、経済的な対策に関しては相変わらずなのが最大の不満であり問題点。

偶然だとは思いますが、河野ワクチン担当大臣がtwitterでの誤解に基づく批判に対して、こんな反論記事を掲載しています。河野大臣が一つ一つの事象に関して説明しているけれど、こちらのカレンダーとも合わせて見ると、批判する側の記憶が、いかに不確かで思い込みベースで再生されているかよく分かる気がします。だから内容をちゃんと読めば、どちらの意見が少なくとも信用できるかの判断は出来るはずなんですが、多くの場合は最初の1行とか見出しとか、あるいはそれを書いている人の知名度とかで判断為て、内容まで確認しないことが殆ど。そうやって、自分にとって都合の良い「歴史」とか「真実」が作られていくんですよね。まぁ、さらに問題なのは、そうやって作られたものが、さらに第三者が「真実」として参照し拡散していくことで、「真実」が「事実」にさらに変わっていくことですよね。本来は、メディアこそがこう言う情報の積み重ねを日々続けて、一定期間毎にずれを修正するために検証をして進路を修正し、また日々の積み重ねを続けて行くことをするべきだと思うのですが、そのメディアがお先棒を担いでいては期待するべくも無い。市井の人達の積み重ねや集合知が、情報システムの基幹として変わっていくことが、このコロナ禍の時代に生まれてくるかもしれない。と言うか、今のメディアが変わらないのであれば、新しい情報プラットフォームが生まれる方が幸せなんじゃ無いだろうか。

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