東京オリ・パラの開催に向けて、制限付きでの開催か、安全重視での中止かの両極端の意見が色々出ているんですが、多少なりともそう言うイベント物に関わった経験がある自分としては、「最悪の状態・条件を想定して、最善最大の準備をする」しか無いと思うんですよね。
まずは、大会を承知した以上、「開催する事」が大前提になるわけで、それに向けた努力を、少なくとも国と東京都は進めないと行けない。最終的な決定権はIOCに有るのだろうから、もし中止するのであればそれにたり得るデータを彼らに示して彼らに判断させないといけない訳で、現時点でそう言う状況、例えば今の日本が一時のアメリカみたいな状態とか、今のインドみたいな状態になっていない以上は、「予定通り開催する」という事が、現時点での規定事項だと思うんですよね。勿論、その判断には客観的なデータに基づく開催時の状況判断をちゃんとしなきゃいけない。そんな判断の中で「やらない・中止する」というのは、一番簡単な判断なんですよね。それも判断の選択肢の一つではあるけれど、最も最終的な決定事項であるからこそ、その「中止」という判断はぎりぎりの最後の選択肢だと思います。
開催するとなった場合、ではどの様な制限付きで開催するのか、というのが次の選択肢。「何も無い」というのは元々想定されていた通常開催方法なのだけれど、その場合だって「真夏の暑さ対策」とか「訪日外国人向けの交通網整備、宿泊施設不足」とか、色々問題点はあったわけです。それらに対して準備していたように、現在はその訪日外国人の要素は無くなった分、コロナ禍対策という別の要因が入ってきただけとも言えます。今朝たまたま聞いていたニュースで、「既に開催されているプロ野球などの観客を入れてのイベント等も参考にして」みたいな事を伝えていて、やっぱりそれが現時点での正しい判断の一つだと思います。例えば既に来日しているオーストラリアのソフトボールチームは、当初は移動可能なのは宿舎と練習会場のみという条件だったけれど、入国後10日とか2週間過ぎれば少なくとも新型コロナウイルスの持ち込みは無かったと判断出来るわけだから、それならば制限付きながらも周りの日本人と同じ行動をしても問題ないはず。だから、三密回避をしているのであれば、買い物や散歩などをしてもいいと思うし、実際買い物などは時間帯指定等条件付きながらも今後検討されるという話。開催前は厳しいルールを設けて、万全にも万全を期して開催準備するとともに、実際にそのイベントなり大会が開催されたならば、可能な範囲で融通を付けるのも重要だと思います。杓子定規にルールを押しつけるのでは無く、その時その時の状況判断をしつつ、大会の内容を充実させていくのが当日の開催者主催者の義務でもあると思う。
とは言っても、当日とか前日に、いきなり「中止します」と言われても困るわけで、そこは大会の規模とか内容に合わせて十分な余裕を持って判断しないといけない。今の所、延長された非常事態宣言明けの6月下旬あたりが想定されているみたいですが、個人的にはもう少し後の7月初旬くらいまでは感染状況を見て判断した方がいいかなと思うのですが。ただ、大会初期に始まる競技の選手等は、その頃にはもう来日しているかもしれないので、それとの兼ね合いもあるでしょうし。やはり遅くとも6月中での決定というのが、ぎりぎりの線なんでしょうね。問題なのは、決まってから新型コロナの感染がまた広がってしまうことで、その為にも今加速しているワクチン接種を少しでも広げてカバー率を上げること。そして、夏という季節もあり、かつ夏休みシーズンにも入る事から、緩む気持ちをどれだけ引き締めていけるか。特に後者に関しては、五輪開催しなくてもこの夏から感染拡大する事が予想されているわけなので、いずれにしても注意しないといけない事。個人的には、今の非常事態宣言解除後は、ほぼこれまで通り、例えば深夜0時迄の酒類販売も含めた営業は許可しつつも、クラスター発生時には抜き打ちの抗体検査をして必要なら営業停止処分を発令したり(その分、店舗側が対応しろという無言の圧力)、一定の陽性者数を超えたら即日営業時間短縮、酒類販売短縮等を措置を取る、という事前条件をもっと明確にするべきだと思う。それ以上に、利用者側にも感染防止のための一番基本的な「三密回避」を、もっとしつこいくらいに言うべき。ただ、季節側マスクの着用は中々難しくなるだろうから、その対策は別に何か必要かもしれませんね。例えば、通常はマスクないでも構わないが、話をする場合にはマスク着用をするとか。ただ、一度マスクを外してしまうと、中々再早着するのも難しいだろうし。兎に角今は、単に「中止」とだけ言うのは簡単なんだから、最善最大の準備をどの様に進めていくかをもっと考える時期だと思う。
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