国会議員へのワクチン先行接種を、立憲民主党の安住国対委員長が否定的な見解を与党に伝えたと言う記事。これこそ、国会議員自身が自分達の立場や仕事に対して自信が無いと言う事の表れだと思うし、この判断を是とする人は正直世の中がどうなっても良いんだろうなと、自分は感じます。「国民の理解を得られない」というのは、別の言い方をすれば、国民から信用も信頼もされていないということな訳ですし。不遜を承知で言わせてもらえれば、国会に居ても仕事をしない、「仕事をする事を考えない」一部野党議員は、仮に陽性反応が出て自宅待機になっても影響ないけれど、それでもそれがクラスターにつながり、国会が機能しなくなる状況が生まれてしまえば、世の中が回らなくなる可能性もあるわけです。そう言う意味で、「国会を止めない、政権を止めない対策」は、国の運営の中でも一番大事なもののはず。 そのリスク対策をしないという事は、責任放棄と言われても仕方ないと思う。
確か菅総理は、訪米前にワクチン接種しているはずですが、それ以外の国会議員、あるいは官僚の接種率って、ゼロなんだろうか。優先接種に対して、そりゃぁ批判も出るだろうけど、例えば大手町の接種センターのキャンセル分に関しては、霞ヶ関の議員や官僚も対象に入れることにして、出来るだけ接種機会を増やすことも必要じゃないだろうか。それならば、高齢者優先という現在の方針も守られるし。それに、現在の接種率に関しても、最初の目標である1,000万回を突破しており、7月末までに高齢者接種完了という目標も結構見えてきたと思います。それに、国会議員の中には65歳以上の議員も多いだろうし、少なくともそれら対象者に関してはキャンセル分ベースでもいいから進めるべきじゃ無いだろうか。
ところで、この決定ですが、立憲民主党以外の野党各党は反対しないのだろうか。衆議院、参議院の会派別議員数を見ると、公明党以上の、自民党系、立憲民主党系、公明党位までの人数なら数名くらいの感染者が発生しても何とかなるだろうけど、それ以下の所属人数の各会派は、数名の感染でもそこからの濃厚接触者とか考えたら、その会派あるいは政党が事実上の活動停止になるかもしれません。その状態で、国会が開催されて何か決定しないといけない状態の時、その参加出来ない会派・政党は納得するんだろうか。「いゃ、我々は十分感染対策している」とは言うんだろうけど、そう言う精神論的な話では無くて、国会議員として責任有る行動を取るつもりなら、ちゃんと現実的な対応をして欲しいですよね。正直なところ、仮に多数決の国会決議に参加出来なかったとしても、事実上影響しないかもしれないけれど、それと議員として必要な仕事をすることは別の話だと思うし。
例えばアメリカの場合だと、大統領にそれなりの権限が付与されていて、しかも非常時にはそれを行使することも認められているけれど、日本の場合はそう言う制度も無いですよね。確か、9.11の時以降にアメリカの権威継承順位みたいに、日本でも似たような順位が定められたと思いますが、あれって「総理が外遊している間に、残った〇〇が代理する」みたいな事しか想定していないですよね。例えば、重要閣僚が感染してしまう場合とか、国会議員の多数が自宅待機になるような場合とか、最悪国会開催が危ぶまれる場合とか、「いゃ、そんなことは起こらない」と言うかもしれない。でも、それが起こったのが東日本大震災の教訓だったはず。コロナ禍も、ある意味「自然災害」の延長みたいなもので、誰もここまで長期化して拡大するとは予想していなかった事態がまさに今続いているわけで、過去の事例が生かされないことは、国民にとっての損失でもあると思いますね。結局は、自分達の不備・不能を、国民を人質に言い訳しているだけだと思う。
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